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COJBの選手を連れてブラジルへ行ってきた。たった2週間だったが、またまた収穫のある 滞在だった。選手達も物凄く刺激となったらしい。 COJBで修業を始めてまだ六ヶ月しか経っていない小滝こと大滝選手は、この遠征で 相手プロチームの関係者が彼のプレーを見て興味をもった。 大学卒業後、サッカーに見切りがつけられず、あちこちの一般プロセレクションを受講したが、全く相手にされず、誰も彼のサッカーに価値などは置かなかった。 間違いなく、半年前の彼を見て価値を与えるプロ関係者はいないだろう。 ある程度のベースは兼ね備えていても足先のプレー、身体能力も「よくこれで、プロテストなんて受けたなぁ、身のほど知らずだよ」と思うくらい、体力もなく下半身はぐらぐらだった。 なんの練習をさせても、中途半端に身についていて、中身がない。 COJBに来て、いままでにない刺激を受けたらしい。ことごとく彼の足先サッカーを否定し身をもって通用しないことを伝えた。 彼は悩み、プロに成った選手などにもさんざん相談し、いつもいつも練習では頭をひねらせていた。その彼の悩んでいる顔を見るのが私は酷だが、いつも楽しみになってしまった。 厳しいものを手に入れるのに、ニコニコしていられずはずがない。 いままでやってきた生活そのもの自体が甘いということに気付いて貰いたかった。 Jリーグに一般プロテストを受講する人間は中途半端な人間が多い。 何が中途半端なのかというと、自分に対しての厳しさ、今置いている甘い環境、 プロというものがどういうものなのかが、空想のものでしかなく、具体的なイメージがないまま 「ただプロになりたい」という気持ちで高い費用を支払って受けているからだ。 大滝選手もその1人だった。 しかし、今までの日本の環境を見れば無理もないと思う。 ブラジルではよく、若いこれからの選手に「サッカー選手になるのか?サッカー競技者(アスレタ)になるのか?」と問うことがある。 私は、今回ブラジルへ行く前まで、この区別をどう説明したら良いか言葉で表すことができなかった。しかし、今回の滞在の中で、3名の元一流選手、現プロ監督の講義を受け確認できた。 前者のサッカー選手は本当にサッカーのプレーのことしか考えない人間。 草サッカー選手もこれに値する。 「競技者(アスレタ)」は巧いだけではなく、人間性も優れているなどの意味深い、もっと広い範囲での人間を指すといっていた。 ジョガドール・ヂ・フッチボウはサッカー選手でニュアンスは軽い。 アスレタ・ヂ・フッチボウはサッカー競技者でもっと重い役割を果す人間。 このプロ指導者達がそれをまとめてアスレタは「謙虚」であることが一番であるということを共通してコメントしていた。あの神様「ペレ」も勿論、アスレタだ。 話しは反れたが、日本では誰も価値を与えなかった若者を本場ブラジルのプロ関係者は 落着いていてクリエイティブなフッチボウに興味を抱いていて、「家でプレーしても良い」 とまで言わせた。それが1チームではなかったのだ。 海外で通用していくようなフッチボウとは?を徹底的に追求され、悩み、苦しみ、 考え抜き、実行し、自分のスタイルを作り始めた。 この選手、遠征後、サンパウロのトップクラスのチームに残りテストを受けている。 例え、テストにパスしなくても、何かを感じとって帰国するはずだろう。 そして、なんとか大学卒のブランク、レッテルを少し覆し始めたような気がする。 勿論当然、まだ足りない部分はいくつもあるが、誰も見向きもしなかった選手に対して 評価してくれる人ができるということは(社交辞令ではなかった)、まだかろうじて 可能性を残した選手の1人だ。 それにしても、ブラジル人はよく「生まれながらにして巧い」といわれるが、 そんなことは決してない、確かに天性のものはある。しかし、しっかりベースの段階を踏んできているという点では日本と大きな差があるということは間違いないということが 今回のブラジル訪問で改めて確認できたということは良かった。 小学、中学、高校そして、大学という段階でサッカーをしてきているブラジル。 この三つのベースを通り越していきなりブラジルやプロの世界にチャレンジしてしまう 日本の若い選手達。この差をどう縮めていくのが鍵でしょう。 #
by cojb_column
| 2004-09-22 00:51
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